2017年 07月 25日
雁坂峠へ |
7月25日。
小屋の仕事のひとつに登山道の巡視という仕事があります。今回は雁坂嶺までの倒木処理を兼ねて巡視に行ってきました。
久々の縦走路。
いつの間にかハクサンシャクナゲが咲いていました。
アズマシャクナゲに比べると小ぶりで色も薄めのハクサンシャクナゲ。
地味な印象ですが、まとまって咲いているのはなかなかきれいなものです。
人間界では色々ありますが、お花が咲いたり、葉っぱの色が変わったり…と毎年律儀に自然が巡ってくるのは、なんだか救われるような気がしますねー。
久しぶりに歩いてみると、道の変化にも気づきます。
賽の河原付近はもともと脆い地質?なのですが、かなりえぐれている箇所多数。
えぐれてしまった登山道は、迂回路がしっかりできてしまっていました。
だいぶん痛んでいるなぁ〜という印象。
西破風山の登りは相変わらずきつく感じます。
でもここから見える木賊山や、荒川側の大きな森の眺めは好きな景色。
たくさんの道や沢がある秩父の森、今年はどのくらい歩けるかなぁ…。
雁坂嶺あたりには、まるで災害でもあったみたいに倒木だらけの部分があります。
不思議な現象です。
さて、倒木切り。
どのくらい邪魔だったら切ってもいいのかなぁ…、といつも考えてしまいます。
とりあえず、通行できないのは切るとしても、ちょっと跨げば通れる、とか、ちょっと避ければ通れるのって、どうしようかな…と悩むところ。
ここはお山の中で、山の中を通らせてもらってる場所、人間の方が木を避けて通るのは当たり前。と考えてしまうと、なんだか切りにくい。人間って傲慢だなぁと思ってしまいます。
庭や畑の草むしりをやっていても思うのだけれども、ぜーんぶ人間の都合で木や草を切っているのですよねぇ。
倒木処理=人間サマが歩きやすくするため…。
人間ってそんなに偉いのかしら。
そして、ちょっと話はずれますが、
「○○新道」と名のつく道は、誰かが新しく作った道。確かに新しく道を作ることはすごいことかもしれないけれど、作った後にその道を整備しつづけることもかなり難しいことだと思うのです。
それができないなら、あちこち新しく道を作る意味ってあるのかなぁ??
それができないなら、なんだか自己満足なんじゃないかなぁ??
これまた人間サマの自己顕示欲のため?
などなど、なんだか悶々としながら歩いてしまいました…。
雁坂峠あたりは、甲武信付近には無い花もたくさん咲いています。
雁坂小屋も久しぶり。
楽しげな看板や、きれいに整えられてる様子を見ると、こちらもしっかりしないとなぁ〜とよい刺激になります…。
他の山小屋を訪ねるのは、やっぱりいいな。
近場でしたが、久しぶりに山歩き。
この日は気温も高くて、汗びっしょり。
いつも以上に水筒の水が減りました。
水の豊富な小屋泊まりだったので安心でしたが、これで途中に水場が無いとしんどいかも…とも。
そして、1日汗をかいた後の夜は身体が冷えるということも久しぶりの実感。
たまに歩いてみると、登山者目線に戻れるのも、なかなか大事なことかもしれませんねー。
ご
by kobushikoya
| 2017-07-25 18:44
| 小屋便り
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